犬と私 72 環境を整えることはイライラを減らしてくれる
犬を迎えてすぐのお悩みナンバー1は、トイレのしつけでしょう。
お部屋のあちこちに粗相をされては、怒りたくなる気持ちも分かります。
「トイレのしつけは叱ってはだめ」というのも一般常識になりつつあると思うのですが、いかがでしょうか?
昔のトイレシートのパッケージには、犬が粗相をした場所に鼻をこすりつけて叱りましょう…なんて書かれていたりもしましたね。
その方法で上手くいく犬もいたのでしょうが、それ以上にトイレの問題が拗れる、飼い主さんとの関係が拗れる犬の方が多かったはずです。
いつもブログを読んで下さっている方には、毎度のことになりますが、トイレのしつけに限らず、どんな問題にも叱りは必要ありません。
粗相をすると人側は思っていますが、犬からすれば排泄を複数の場所でするのは当たり前で、人が用意したトイレでして欲しいと思っていることも知りません。
台所のマット、バスマット、玄関マット、絨毯、ソファ、ベッド…
されたら困るこれらの場所も、綺麗好きな犬からすれば、おしっこをよく吸収してくれて、自分の足が汚れないベストな排泄ポイントなのかもしれません。
(本当にそう思っているかは分かりませんが、上記の場所に排泄する子はとても多いです。)
トイレのお悩みのレッスンでは、まずマット類を片付けて頂いたり、犬がトイレに行きやすい動線を考えるなど、お部屋の環境作りからお話させて頂きます。
いたずらの場合も犬をどうこうする前に、まずは片づけですよね。
犬の為にいろいろ変えるのは嫌だという方は、おられますか?
人から見た失敗や問題と思うような犬の行動が出にくい環境。(犬にとっては失敗でも問題でもないことに注意!)
犬が人の望む行動をしやすくなる環境。
これらを整えることで、しつけはしやすくなります。
しつけがしやすい=犬に怒りたくなる気持ちを減らせる&犬を褒める機会が増える、です。
(何かができてもできなくても、毎日存在そのものを褒めてほしいというお話はまた別です)
このブログを読んで下さる方にはあまりいないと思うのですが、もし犬のために自分の何らかを変えることが嫌だと感じる方がおられましたら、それは犬のためだけでなく、自分のためになることが多いと知って頂きたいです。
お互いの歩み寄りのポイントを見つけて、楽しく共に暮らしたいものですね。