犬と私 73 思春期のお悩み
思春期に入った犬たちのお悩みは、子犬の頃のお悩みとはまた変わってきます。
今までは吠えたことがなかったのに、吠えるようになった。
前にできていたことができなくなった。
周りの物音に過敏に反応する、などのお悩みをよくお伺いします。
どんなお悩みでも、繰り返し一貫性を持って対応することが改善に繋がりますが、思春期の場合は特に「焦らず、くさらず、諦めず」の繰り返しが大切です。
また基本的なトレーニングのオスワリやマテなども、今一度見直してみるのもオススメです。
いつでもどこでも、オスワリの声かけで座れるかな?
お家の中でできるなら、外では?
人通りが多い場所ではどうでしょう?
刺激の少ない室内から、刺激の多い室外へと、少しずつ難易度を高くして練習してみましょう。
また日常生活の中でも、基本トレーニングはできます。
例えば、ハウスから出る時、玄関を出るとき、お散歩に行くためにリードをつける時、飼い主さんが靴を履く時、信号を待つ時…いろいろな場面でマテの練習ができますね。
ボールやおもちゃを投げて取ってくる遊びの時も、投げると同時に取りに行ってオッケーの時もあれば、投げたボールが飛んで行って着地したら取りに行ってオッケー。
さらに、ボールが着地して転がり完全に止まったら取りに行ってオッケー…など、遊びの中でもマテの練習ができつつ、楽しめます。
この遊び方はリングもネロも葵も、他にもたくさんの犬たちとしましたが、取りに行っていいよ!と言って欲しくて、チラチラこちらを見るタイプと、完全にボールにロックオンするタイプがいました。
みんな楽しくて興奮状態なのですが、待ってやいいよが通じる冷静さは持ち合わせています。
こんなやり取りの積み重ねが、お散歩中に飛び出してきた猫を追いかけたり、枯れ葉を追いかけるなど、本能で追いかけてしまう行動にも、声かけで制止できることに繋がります。
飼い主さんの声かけで、いつも反応が返ってくるような関係を楽しく目指したいですね。