ワンちゃんの問題行動は、吠える、咬みつく、破壊するが多いです。
なぜ、それらの行動をするのかはケースバイケースですが、共通するのはその行動で何らかのメリットを得ていることです。
メリットは2種類あります。
①行動により、行動の前になかったものを得ることができる(飼い主さんの注目が多い)
②行動により、行動の前にあった不快なものや状況から逃れられる(逃避や回避)
どちらも、ワンちゃんにとってはメリットがあります。
ワンちゃんがほしいものを得ようとすること、嫌なものを避けたいと思うことは悪くはありません。
それらの意思表示はその子の権利の1つです。
しかし、吠えたり、咬みついたり、破壊することで意思表示されてしまっては、一緒に暮らしていて困ることがあるので問題行動と呼ばれてしまいます。
人が困らない形で意思表示してもらうには、どう伝えればいいのか?を教えてあげる必要がありますね。
吠えることをただ叱るだけでは、犬らしく吠えてだめなら、何をすればいいの?とワンちゃんには理解できません。
問題行動が起こってからどうするか?という対応に目が行きがちですが、それ以上に大切なことは「どうすればいいのか?(どうしてほしいのか?)」を分かりやすく伝えることです。
それがしつけやトレーニングで大切にしている、「良い行動(困らない行動)こそ、褒めて伸ばす」という接し方です。
ワンちゃんは困らそうと思って問題行動をしているのではなく、犬らしく表現してみたら効果があったのでそのコミュニケーション方法を採用するようになっているだけです。
人も困らず、ワンちゃんもやりやすい意思表示の方法(自然にする行動の中から)が、お互いによく分かるコミュニケーション方法になるといいですね。