オヤツが合図になっていませんか?~犬と私431~
「ご飯の前はマテができるけど、食べ物がない時のマテはできません」
「オヤツがないと言うことを聞いてくれません」
このようなお悩みをよく耳にします。
このお悩みの解決には、ご褒美の出し方、オヤツの使い方を変えることで良くなりますよ。
「オヤツの袋を取り出す」「オヤツの袋をガサガサと開ける」「オヤツを手に持つ」
それから、何か合図の言葉(ハウス、オスワリ、マテなど)を出して、できたらオヤツをあげる・・・という流れになっていませんか?
これら一連の動作を繰り返すことで、オヤツを取り出す動作そのものが、犬にとっての合図(こういう状況では飼い主さんの言うことをきくとオヤツがもらえるよ)になります。
この合図となったオヤツが目の前にある状況での、しつけ・トレーニングはどんどんできるようになるのですが、オヤツがない状況では、十分な練習ができていませんので、急にオヤツなしで試してみてもできない・・・やっぱりオヤツがなければダメなんだ・・・になるわけです。
逆に言うと、オヤツがない状況で言うことをきいて、後からオヤツがもらえた!という経験が、ただ少ないので、オヤツなしでは言うことを聞いてくれないわけです。
飼い主さんがオヤツを持って言うオスワリと、オヤツを持たないで言うオスワリ。
どちらも同じオスワリだと人は思いますが、犬からすると、オヤツなしのパターンは練習したことがないから分からないよ!なのですね。
では、どうしたらいいのでしょう?
オヤツを取りだす合図をなるべく作らないようにすればいいのですね。
はじめはオヤツを使って教えたとしても、早い段階でオヤツを後出しに変更する。
オヤツではなく、言葉での正解!の合図をつくることがおすすめです。
正解の合図は、OK!、グー!、YES!、いいこ!何でも良いのですが、その言葉を犬の行動の後に言ってから、オヤツを取りに行く、取り出すという流れになります。
- オヤツの袋は触らない、手にも持たない状況で、合図の言葉をかけます(ハウス、オスワリ、おいでなど)
- 犬が言うことを聞いて行動してくれたら、できた時点で正解の合図の言葉をかけます(YES!いいこ!など)
- オヤツを取ってあげて、ほめましょう(オヤツは後出し)
この流れで練習ができると、オヤツが合図になりません。合図はハウスやおいでなどの言葉かけになりますので、オヤツがあるないの違いを犬が気にすることも無くなります。
正解の合図の言葉=オヤツがもらえる言葉ですから、犬はその言葉が出る行動をすればいいだけになります。
何をしたからオヤツがもらえたのか?犬にとっても正解の合図があると分かりやすいので、トレーニングも進みやすいです。
オヤツは後出し、ぜひお試しください。