叱らないは大変!?〜犬と私719〜
犬のしつけやトレーニングをするというと、うちは小型犬だから必要ない。可哀想でできない…と言われることがあります。
それはしつけやトレーニングが、厳しいものであるというイメージがあるからではないでしょうか?
犬の世界にも応用行動分析学(ABA)や動物福祉の考えが入ってきて、叱らない、体罰を使わないでしつけができること、叱らないで教える方がしつけの結果も良くなることが分かっています。
しかし、叱らない=甘やかす、なんでも許す、犬の言いなりになっている、ようなイメージも持たれやすく、いろいろ誤解があるのも現実です。
本当は、叱らない=人が大変かも…しれません。
感情のままに怒って力で押さえつけて言うことを聞かすのは、威圧感、力比べで勝てばいいだけです。
一方、叱らないで教えるとなれば?
教える側の感情コントロール、的確な状況の把握、相手に分かりやすく伝える努力、など、教え手の自制心、忍耐力、知識や技術も必要です。
子どもがどんなに早く行きたがっても、赤信号なら絶対に手は離さず止めますね。
それと同じように、ダメなものはダメだとしっかり止める、飼い主さんの本気の向き合い方が犬にも必要な時があります。
今日だけいいよ、は伝わらない。
一貫性と面倒くさいと思わず、繰り返し向き合うことが求められます。
子どもだって、ある程度身の回りのことが自分でできる、安全やルールも守れるようになるのに、繰り返し繰り返して伝えて、正して、いったい何年かかるでしょうか?
犬のしつけも何年もかかるという意味ではなく、言葉で説明できない分、分かりやすく、いつも同じに伝えることが必要だと思って頂きたいです。
たくさんのワンちゃんを見てきて思いますが、人がルールを変えても、早い段階で理解できて馴染みます。
あ、そういうことね💡と。
上手くいかないのは
- 一貫性がない
- 練習量が少な過ぎる
- 犬に伝えているつもりで伝えられていない
などが考えられます。
プラスして、そもそもの生活の土台が落ち着いていなければ、そこの見直しの方が先に必要です。
- お腹が空いていて
- 落ち着かない環境で
- 痛みや痒みがあり
- 家に篭りっぱなしで
- 好きな遊びもできず
- 好きな人と交流も少ない
このような状況に1つでも当てはまっていたら、何かを学ぶどころではありませんね。
特別難しい技術がいるわけではありませんが、犬のために本気で向き合う気持ちは必要なのですね。