犬を迎える前のご相談〜犬と私219〜
犬を迎えて何か問題が起こり、そのお悩みを
ご相談していただけるケースが多いのですが
少しずつ【犬を迎える前のご相談】も
していただけるようになってきました。
これはとてもうれしいことなのです。
お互いの幸せのために
犬と暮らしたときのイメージをしてみる
はじめて犬と暮らす
子どもの時以来、久しぶりに犬と暮らす
いま犬がいて、2頭目、3頭目として迎えたいけど大丈夫?
里親になろうと思うが、成犬からでも大丈夫?
このようなご相談が増えてきました。
- メインでお世話をされる方の体力
- 犬のために使える時間の余裕
- 家族が協力的か?
- 犬のために使えるお金の余裕
この辺りをまずはお聞きしながら
実際のケースもお伝えしつつ
犬を迎えてからの暮らしを想像していただきます。
「小さな犬だから、お散歩はいらないと聞いた」
いえいえ、小型犬でも1時間歩く子はたくさんいますよ。
お散歩はどの子にも必要です。
「動物病院はお金が高いと聞いた」
手術によっては十万円単位で飛ぶことも
ありますが、保険やうちの子貯金をして
準備もできますよ。
「先住犬と仲良くできるか心配」
先住犬の子の【他犬への社会化】は十分にできていますか?
他の子と遊ぶのが好きなら、新しく迎えた子も
受け入れてくれやすいかもしれません。
他犬が怖い、他犬に向かって吠えまくる
お友達もいない…という状況でしたら
時間をかけて慣れていく覚悟が必要かもしれません。
お友達が大好きでも、一緒に暮らすのは別という子もいます。
飼い主さんを取られたように思って、
ヤキモチを妬くタイプです。
新しい子を迎えて、先住犬が体調を崩すことも
ままあります。
だから諦めた方が良い…と
飼わないことをオススメしているのではなくて、
仲良くできなかったり
先住犬が体調を崩すケースもありますので
前もって知って覚悟をしておくことが大事かと思います。
人の兄弟姉妹でも、同じ家族でも、
全員が仲良しこよしはあり得ませんね。
そうなった時に後悔しない心づもりはあった方が良いですよ、というお話しです。
(ほとんどのケースが時間の経過とともに、上手く暮らしていますので、心配しずきも注意です)
成犬や保護犬であれば、それまでの
育った状況が分かりにくいことも多いです。
当たり前に思っている犬へのイメージ…
- 撫でると喜ぶ
- ご飯を喜んで食べる
- お散歩にも行きたがる
- 懐いてくれる
これらが全てすぐには叶わないこともあります。
- 触ろうとすると逃げていく
- 人が見ている前では食べない
- リードをつけたらパニック
- 懐くのに時間がかかる
このようなケースで、悩まれる方も多いので
長い目であたたかく見守る気持ちを持って
心を開いてくれるのを待つ心構えも必要です。
覚悟していたけれど、思ったよりも早く
懐いてくれてうれしい!ということもあれば
なかなか一進一退ということも。
こればっかりは実際にならないと
分からないのですが、時間がかかっても
やがて距離が近づいた時には
この上ない喜びが感じられるはずです。
どんな子相手でも、忍耐強さと優しさは必ず
必要かと思いますが、成犬から迎える、
保護犬を迎える場合はさらに
忍耐と優しさが必要だと思います。
ご自身の性格を考えたり、ご家族とも相談して
子犬から迎えるのが良いのか?
成犬からが良いのか?
どちらがお互いにとって幸せになれるのか?を
考えていきたいです。
飼わないことも愛護
「先生は今は犬は飼えないですね」
そう私に言ってくださる飼い主さんは、
愛犬に十分な愛情をかけて育てられています。
可愛さも大変さも、犬を育てる責任の大きさも
十二分に知っているからこその言葉だなと
思ってお聞きしました。
犬を迎えることは、子ども1人を育てるのと同じです。
特に最初の1年は、大変なことも多いですね。
もちろん、喜びもたくさん与えてくれますが
喜び以上に大変さを感じてしまって辛くなって
しまう方もおられます。
犬も飼い主さんも、
ご家族みんなが幸せになるために迎えるはず。
ですから、自分の限界を想像したり
情報を集めてよく考えてから
最終的な決断をしていただきたいと思います。