犬のQOL〜犬と私439〜
昨日は15周年のお祝いのお言葉をありがとうございました。
今日から何日かに分けて、15周年に当たってこれからも大切にしていきたいこと、学びについてのお話をさせて下さい。
まず動物福祉と犬のQOLについてです。QOL(クオリティーオブライフ)はその人がその人らしく、日々の暮らしを楽しめるようにしていくことを考える、生活の質を上げるということです。
[クオリティ・オブ・ライフ(略称: QOL)とは、一般に、ひとりひとりの人生の内容の質や社会的にみた『生活の質』のことを指し、ある人がどれだけ人間らしい生活や自分らしい生活を送り、人生に幸福を見出しているか、ということを尺度としてとらえる概念である。QOLの「幸福」とは、生きがい、身心の健康、良好な人間関係、やりがいのある仕事、快適な住環境、十分な教育、レクリエーション活動、レジャーなど様々な観点から計られる。Wikipediaより】
犬の場合も、ただご飯をもらって、お散歩に行って、寝るというだけの日々ではなく、飼い主さんとの触れ合いや、遊び、お出かけ、犬としての本能を満たすようなことも生活の一部に取り入れていくことで、生活の質はよくなります。
QOLと動物福祉は切っても切り離せません。動物福祉をお話しする時、下記の5つの自由も必ずご紹介します。
5つの自由
- 飢えと渇きからの自由(健康的な食生活)
- 不快からの自由(安全で快適な居場所)
- 痛み・障害・病気からの自由(病気の予防と適切な治療)
- 恐怖や抑圧からの自由(暮らしの中、しつけに痛みや恐怖がない)
- 正常な行動を表現する自由(犬らしく行動することを当たり前とする。困るなら解決策を考える)
これら5つの自由を満たす飼育をすることで、犬は基本的なニーズが満たされ、さらにQOLも上がります。
この動物福祉の視点と犬のQOLを上げる暮らし方によって、うちの子の暮らしの満足度、幸せ度は上がるのですね。
そしてこれらを実現してあげようと努力なさる飼い主さんは、うち子の幸せな姿を見ることが癒しとなり、喜びと感じるはずです。
そのように、せっかく犬と暮らすからには、犬の幸せを考えていきたい!という方が増えることを願っています。
愛情があっても知識がなければ、犬を幸せには導きにくい。
知識があっても、技術がなければ実行するのは難しい。
愛情・知識・技術の3つが揃ってこそです。
この3つをお伝えしていきながら、皆さんと楽しく、幸せな犬との暮らしを実現させていきたいなと思います。