ワンちゃんは飼い主さんのことをよく見ています。
そして大好きな飼い主さんが自分に注目してくれる方法はすぐに学習します。
それが、怒られるようなことであってもです。
人は無意識で意図していない部分まで、ワンちゃんは考えて学習していると感じることがよくあります。
以前、レッスンも終わり飼い主さんと座っておしゃべりをしていました。
ワンちゃんも終わったと分かって、隣の部屋に行ってこちらに背を向ける形で伏せをしていました。
お利口さんにしているので、その場面を飼い主さんが褒めたのですが・・・
その後、何度もわざわざ隣の部屋まで行って、こちらに背を向けて伏せて褒められるのを待つようになりました。
背を向けているのに、耳は後ろにいる私たちの方へと聞き耳を立てていて、褒められるのをしっかり待っているのがよく分かったのです。
人はお利口さんに「伏せている」から褒めたのですが、ワンちゃんはただ伏せるだけでなく、「隣の部屋」で「人に背を向けて」「伏せる」という3つの条件があると学習したようでした。
このようにすぐに複数のことを学習するワンちゃんたちです。
いま、困っている行動があるのであれば、それも何らかの学習がなされた結果でしょう。
困る行動に注目せず、して欲しい行動に注目する。
このシンプルな対応が、ワンちゃんには分かりやすいのです。