遊びは狩りの疑似体験~犬と私703~
何歳になっても犬はよく遊びます。
最近、遊ばなくなってきたな・・・と思ったら、おもちゃを新しくしたり、今あるものでも動かし方を変えたりと遊び方に変化をつけてみましょう。
遊びは狩りの疑似体験です。小型犬も含めて犬には狩猟本能がありますので、動いているものを追いかけたり、捕まえられずにはいられない衝動が起こりやすいのです。
お散歩中に風で舞う落ち葉を追いかけたり、走り去るバイクに飛びかかる原因の中に、この追いかけたり、捕まえたい欲があります。
それならば、遊びを通じて困らない場面でその欲求を発散してもらいましょう。
引っ張りっこ遊びも、犬の目の前でロープを揺らして見せても、あまり盛り上がりません。
ロープを蛇と見立てて、床を這わせたり、壁や家具を登らせてみましょう。犬には捕まらないように素早くです。
また、ロープを鳥と見立てて、あっちに飛び、こっちに飛びと次々に止まる場所を変えて動かしてみましょう。
なかなか捕まらないほど、盛り上がってきます。ひとしきり乗ってきてくれたら、捕まえられてあげると、いつもより力強く引っ張ってくれるはずです。
猫じゃらしで猫と遊んだことのある方も分かると思いますが、猫も同じです。
目の前でヒラヒラ揺らすより、部屋の隅を駆け抜けるように走らせたり、ぴょこぴょこと物陰から顔を出すネズミのような動きをすると、狙いをつけてお尻をふりふりしてから、飛んで捕まえにきてくれますよ。
実際に生きている動物の動きを真似ておもちゃを動かすことがポイントです。
いつもオススメしている、飼い主さんが逃げて犬が追いかける鬼ごっこや、飼い主さんが隠れて犬が探す役のかくれんぼも、探す、見つける、追いかけるといった、狩猟で行う動作が入っていますから、犬たちは大好きです。
ぜひ、遊びで一緒に盛り上がって、あー疲れた!と気持ちの良い疲れをお互いに感じるくらいに遊んであげてほしいと思います。
しっかり遊んでいると、飼い主さんの気を引くためのいたずらなどもする必要もなくなります。
きっと遊びたくなったら、おもちゃを持ってきてくれますよ。そうしたら、短時間でもいいので必ず相手をしてあげて下さいね。
欲求を満たしてあげることで、問題行動も減り、犬も幸せ、落ち着いた生活になっていきます。