慣れてもらう方法〜犬と私206〜

慣れてもらう方法〜犬と私206〜

先日の記事で「オヤツは後出し」のお話をしました。

飼い主さんからの合図(オスワリ、ハウスなど)を受けて、

ワンちゃんが言うことを聞いてくれたら

その後にオヤツを取りだして下さいね

というお話でしたね。

 

決して先にオヤツを机に持ってきたり

袋をガサゴソ言わしたり、手に持ったりしてから

合図を出すのではない…ということです。

 

オヤツは後出しが基本!ですが

何かに慣れてもらいたい時は?

同時に…なのですね。

正の強化との違い

古典的条件づけ

冒頭にご紹介した

オスワリの合図のあとに→オスワリができたら→オヤツがもらえる

この流れは、正の強化です。

 

犬の行動(オスワリ)の前になかったオヤツが

行動(オスワリ)の後に出てきて

そのオヤツが犬にとって嬉しいものであれば

今後も飼い主さんの合図によってオスワリする

ことが増える=強化されます。

いわゆる褒めるしつけですね。

 

一方、何かに慣れてほしい

良い印象を持ってほしい

という時には正の強化ではなく、

パブロフの犬で有名な古典的条件づけを行います。

 

名前を好きになってほしいなら、

名前を呼びながらオヤツをあげる。

名前とオヤツが同時に提示されていますので

名前に良い印象を抱きます。

 

初めて掃除機を見せる場合に

掃除機を苦手になってほしくないのなら

掃除機をかけながら、オヤツを食べてもらいます。

 

同時に掃除機の音を小さくしたり、犬からの

距離を遠くして練習する配慮も必要です。

 

そうすると、初めて見た掃除機に対する印象は

怖い!となる可能性を低くできますし

繰り返し練習すれば、掃除機タイムは

オヤツタイム♪となって、掃除機は嬉しいもの

となりますね。

既に苦手になっている事に慣れてもらう場合

この時もオヤツは同時に出すのですが

既に苦手なら、オヤツを食べるどころではなかったりします。

 

さらにオヤツが出てくる=苦手なことが出てくる

と学習し、オヤツを出した時点で震えたり

身を守るための攻撃行動が出ることも。

 

このように、既に苦手と学習してしまっている

ことは、いくらオヤツを同時に出しても上手くいきません。

 

その場合は、刺激の調整が大切になってきます。

 

対象と距離を離して、平常心でいられる所から

練習してあげたいです。

そうすると、大丈夫だった!+オヤツで

少しずつ苦手度が減ってきます。

 

そして、対象との距離を少しずつ縮めていく

ことで、近くでも平気になっていきます。

(拮抗条件づけと系統的脱感作をつかっています)

 

拮抗条件づけは、苦手なものと大好きなもの

拮抗する2つを同時に出して

苦手なものに対する印象を良いものへと

変えていくことを目的にしています。

 

この時に、対象との距離が近すぎると

苦手と感じる度合いの方が強く出てしまって

印象を良くするのは難しいです。

 

そこで、先程も話しに出てきました

対象との距離を反応しないくらい遠くにして

少しずつ縮めていく…ということが

大事になってきます。

 

少しずつ慣らしていく…ということですね。

これが系統的脱感作です。

 

焦って近い距離から練習したり、

距離を縮める(刺激を強くする)スピードが

早すぎると、慣れる前に苦手度を高めてしまいます。

 

ワンちゃんの様子を見ながら段階を踏んで

行っていただきたいので、もし自分で行うことに

不安がある場合は、トレーナーさんに相談してみてくださいね。

 

雷、花火、掃除機、バイク、大きな車

ドライヤー、爪切りなどお手入れ関係

人や犬…

慣れてほしいものはたくさんありますね。

少しずつ練習してみましょう!

 

6月22日 23時59分まで!
Amazonセール中

 

ランキングに参加しています。
犬にやさしいしつけが広まるように、応援よろしくお願いします。
(下のバナーを押して、ページが変われば完了しています)

にほんブログ村 犬ブログ 犬 しつけ・訓練へ
にほんブログ村