信頼の貯金をしよう〜犬と私252〜
「信頼を得るのは時間がかかるが
信頼を失うのは一瞬である」
という言葉がありますね。
犬との関係が上手くいっていない。
犬と暮らし始めたばかりだ。
そのような飼い主さんは、
この言葉を頭の片隅に置いて
焦らずに信頼を積み重ねていただきたいです。
犬からの信頼を得るには?
犬も人と同じです
では、犬からの信頼を得るにはどうすればいいでしょう?
人に対して行うことと同じだと考えれば
そう難しくはありません。
- 嫌がっていることを無理強いしない
- 犬の気持ちを考えて接する
- わざと驚かしたり、からかったりしない
- 騙さない
1つずつ見ていきます。
【嫌がっていることを無理強いしない】
例えば嫌がりやすいものとして
下記の事柄があります。
お手入れ、首輪やハーネスの付け外し
お散歩後の足拭き、抱っこ、抱きしめる
撫でるなどのスキンシップをとる
ハウスに入れる
このような時に、
「今はそんな気分じゃない」
「それは苦手」
「まだ慣れていない」
などの理由から嫌がることがありますが
その嫌だなという犬の気持ちをスルーして
やり続けてしまうと(嫌でもさせてくれる、
我慢してくれる子が多いのです)
毎日ある事柄ですから、毎日信頼貯金を
減らしてしまっていることになります。
少しでも嫌がらずにできるように
やり方を変えてみたり
慣れる練習をしていただきたいです。
次に【犬の気持ちを考えて接する】です。
当たり前のことですが、忙しい人間は
犬の気持ち、要望をスルーしてしまうことが多いです。
例えば遊んで欲しくておもちゃを持ってきたら
自分がしていることの手を止めて、遊んであげていますか?
犬から近づいてきてスキンシップを求めていたら
ヨシヨシと撫でたりマッサージをして
あげているでしょうか?
うちの子が求めていることに気づいて
できる範囲で応えてあげることが
信頼につながります。
これも人で考えると分かりやすいです。
子どもが親に、ねぇねぇ、と話しかけても
知らん顔やあっちに行っていなさい!と
相手をしない。
遊んで!と来ても、1人で遊びなさい!ばかり。
これが続くとその親の望む形になって
子どもが話しかけたり、遊んでとせがまなくなります。
親への気持ちを諦めたわけですね。
なんとも悲しい話ですが、犬との関係でも
同じく、犬が飼い主さんをあてにしない
飼い主さんに何かを求めない、求めても無駄と
関係を諦めてしまった状況に陥っているケースがあります。
親への期待を諦めた子どもと同じで
大人しくて邪魔をしない
(都合の)良い子なのですが
なんとも悲しい状況で
何のために犬を迎えたのか?が分かりません。
これでは犬は幸せではありませんよね。
3つ目は【わざと驚かしたり、からかったりしない】です。
好きな女の子をからかって、ちょっかいを出す
男の子のように、時に可愛いうちの子を
からかって遊ぶ飼い主さんがおられます。
これも愛情表現の1つなのかもしれませんが
やられた方が同じように受け取るのかは怪しいです。
からかってわざと怒らせて、
犬が怖い顔をするのを笑う…なんてことも
やられている犬からすると
その状況は楽しめていなくて
辛いのではないでしょうか?
【からかい】なのか【いじめ】なのか。
人の社会でも問題になりますが、
答えは受け取る側がどう感じているか?ですね。
最後は【騙さない】です。
これはやりがちなパターンとして、
オヤツで釣って近くに来たら捕まえる、
苦手なことをするなどです。
人で考えると、お金をあげるからこっちに来て
と言われて、もらいに行くと捕まる⁉️とかですかね。
こんな怪しい言葉に引っかかる人はいなさそうですが…
でも、落とし物しましたよ!と声をかけられて
相手に近づいたら捕まる⁉️とかですと怖いですね。
一度されたら、まず外を1人で歩く事が
できなくなるかもしれませんし
悪意のない人からの声かけにも
ビクビクしてしまいそうですね。
飼い主さんとワンちゃんの家族間では
一度のことでここまで大事には
ならないと思いますが、ちょっと警戒される
ようになったり、呼んでも来なくなる…という
ことはあり得ます。
最後に。
冒頭の【信頼を失うの一瞬だ】という言葉は
実は嘘だとも言われています。
そもそもの信頼関係がなかったから
その一瞬の出来事をきっかけにして
これまでの不信感が表に出てきただけである。
もし本当にこれまでの関係で
信頼関係が育っていれば
一度の過ちで全てを失うことはない。
というのが、嘘であるという説の話です。
たしかに、どんなに酷い出来事があっても
家族との縁を切るのは、すぐには難しいですよね。
そう考えると、いかに普段の暮らしの中で
信頼を得てもらえるように接しているか?こそが
大切になってきますね。
人間関係も身近な人こそ、分かってくれて
いるだろうと疎かにしがちですが
大切にすべきはやはり身近な人からですね!