犬と私 57 奥が深い社会化
犬に社会化をしましょう、とよく言われます。
社会化は簡単に言うと、犬が人と暮らす中で出会うであろう様々な出来事に慣れてもらうこと…です。
わざわざ練習をしなくても、勝手に慣れてくれることもありますが、その子の個性や出会い方によっては、恐怖や不安を引き起こしてしまい、その後も長く恐怖や不安を呼び起こす出来事になってしまいます。
苦手になってしまってから対処するより、よくお悩みにあげられるようなことは、予め良い出会いの場を設けて練習できると安心です。
例えば、掃除機や花火の音。
慣れてもらうために、小さくした音を聞いてもらうトレーニング方法があります。
しかし、どれくらい小さくするのか?
音源と犬との距離は?
恐怖や不安を感じていないと判断するポイントは?
どのタイミングでボリュームをどの程度上げるのか?
など、意外と細かな点を気にかけて進めていかないと、慣れてもらうつもりが、苦手にさせてしまいかねません。
さらに、慣れてほしい相手が「他の犬」である場合は、さらに難易度が上がると感じています。
慣れてもらうことは、「なんでもないこと」だと思ってもらうこと、当たり前にあるものとして「過剰に反応しないこと」とも言えます。
そうなってもらう為には、良い出会いであることはもちろんですが、さらに、出会った時に悪いことが起こらないことの方が重要です。
対犬の場合は単に音に慣れてもらうのとは違って相手がありますので、注意していても、全てをコントロールするのは難しく…
お散歩での挨拶、ドッグランやパピーパーティーでの交流には、人は犬から目を離さず、良い出会いで終わる手助けをしてあげたいです。
そして、時に気をつけていても起こってしまったトラブルには、飼い主さんもあまり気を落とさないことが大切だと思います。
またその時からコツコツ取り組めば大丈夫。
犬を取り巻く環境は変化していくものですから、社会化は子犬の頃で終わりではなく、一生続くもの。
スクールでもお手伝いさせて頂きます。