言うことを聞いてくれない～犬と私893～
家族の中で、この人の言うことは聞いてくれるのに、私の言うことは聞いてくれないんです。
そのようなお悩みをお聞きすることがあります。
私はなめられているのでしょうか？という話になることの多い話題ですが・・・
そんなことはありません。
ワンちゃんが言うことを聞く人と聞かない人。
その差は、関係性と学習履歴の違いが大きいです。
関係性とは？
どちらが上や下やという上下関係の話ではなく、信頼関係や仲良しかどうかといった関係性の話です。
単純に、聞く耳を持ちたくなる人であるか？とも言えますね。
これは毎日、接する中で作られていくものですから、お世話をしたり、一緒に楽しく過ごす時間が多い人ほど良い関係ができやすくなります。
もう一つの学習履歴とは？これまで学んできたことです。
例えば、おいでと言って来てくれないということは原因がいくつか考えられます。
- おいでで呼ばれて行くと碌なことがないと学習している（行ったら嫌なことがあった経験がある）
- おいでで呼ばれて行っても、特に良いこともない（悪いこともないが、良いこともなかったパターン。先ほどの関係性が良ければ呼ばれただけでも十分嬉しい可能性はあります）
- おいでで呼んでくれた人の所へ行くのではなく、違う行動を意味していると学習している（例えば、普段呼んでも来ないので捕まえようと追いかけっこになっていたとしたら、おいでは「おいかけっこ」の合図になっています）
- おいでの練習をほとんどしていない（行動が定着するほど反復練習ができていない）
このような学習履歴は、先ほどの関係性と同様にワンちゃんとこの人、ワンちゃんと私、というように一対一で築かれるものです。
以上のことから、言うことを聞いてくれるようになるには、仲良くなってワンちゃんから好かれること、反復練習をして教えたい行動を褒めて伸ばすことが大事だと分かります。
当たり前のことですが、子どもの勉強と同じで日々コツコツの積み重ねの結果に意思疎通がよくできる姿があるのですね。
