犬と私 82 子犬育ての思い出
友人のトレーナーの犬が、もうすぐ出産を迎えるそうです。
産箱や、へその緒を切る時に使う糸やハサミなど、出産の準備をしていると聞いて、懐かしいねと話をしました。
訓練所にいた頃には、たくさんの出産を見てきました。
夜中に産気づくことが多くて、今夜産まれそう…という時は、交代で見守りをします。
クリスマスの時には、一人寂しく出産を待つのもあれなので…という理由で、みんなでチキンを食べながら見守ったりと、良い思い出です。
初めてへその緒を切らせてもらった時は、とても緊張しました。糸を結ぶのが緊張していると難しいです。
産まれてすぐに鳴かない時は、祈るような気持ちでマッサージをしたり、小さく産まれた子犬を家に連れて帰って、育てたこともあります。
毎日体重を計り記録し、足りていなければミルクを哺乳瓶であげます。
出産が重なって、子犬がたくさんいる時は、1日が子犬のお世話だけで終わってしまうように感じました。
生まれて20日もすれば、離乳食が始まります。
最初から顔を丸ごとお皿に入れて、一生懸命食べてくれる子が多かったです。
ひと月もすれば、小さな身体で兄弟ゲンカをしたりして、人の姿を見ればワラワラと寄ってきてくれます。
コロコロと可愛らしさ全開の子犬たちでしたが、当時は目の前のやるべき事が多すぎて、その貴重さをあまり理解していなかったと思います。
生まれて2ヶ月も経てば、子犬は母犬と離れて、新しいお家に行きます。
そこからは、飼い主さんが母犬の代わり、時に兄弟犬の代わりにもなって、育てていくのですが、こうしてみると、本当に犬の成長はあっという間ですね。
友人はしばらく寝不足になると思いますが、子犬育てを楽しく、頑張って欲しいと思います。