犬と私 117 意図せず条件づけられたもの

犬と私 117 意図せず条件づけられたもの

数年前に見た映画で、凄惨なシーンのバックミュージックに、ある童謡が使われていました。

その映画を見た日の夜は、思い出して寝つきが悪くなるくらいのショックを受けていたのですが、それも日が経つと忘れていました。

それが最近になり、子ども達がその映画で使われていた童謡を口ずさむようになって、

それを聞くたびに怖い気持ちになるので、歌うのをやめてとお願いするはめになっています。

子ども達が歌うのを聞くまでは、まさかあの童謡を聞くだけで恐怖を思い出すとは思ってもみませんでした。

それも数年越しの話ですし…

まさしく恐怖条件付けで、ワンちゃん達もこんな風に怖い感情が沸いてくるようなことがあるのだろうな…と最近考えています。

怖がらせたり、痛みを与えるつもりはなくても、日常生活の中でうっかり物を落として大きな音を出してしまったり、足を踏んでしまったり。

そんな時にワンちゃんの近くにあるものが、恐怖や警戒の対象として条件付けられてしまうことがあります。

ドアを開けようとしたら、反対側からドアを開けた人がいて、そのせいでワンちゃんにドアが当たってしまったのですが、

その後ワンちゃんはドアを開けようとした人(実際にはまだ開けていなかったので、何もしていない人)が、ドアノブを触ろうとすることに怒りを表すようになってしまったケースもあります。

(その後、ちゃんと大丈夫だと分かってもらうトレーニングをしましたので、今は何事もなくドアを開けられます。)

こんな風に何が恐怖と結びつくかは私たちには分かりませんし、本来、何でもないはずのものが恐怖の対象となるのは、ワンちゃんにとっても残念です。

だからこそ、ワンちゃんにはなるべく穏やかに接したいですね。

もちろんしつけやトレーニングでも、恐怖や痛みは排除して、楽しく、美味しく、リラックスして取り組めるようにしてあげたいです。

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