犬に呼ばれたらどうする?③〜犬と私416〜

犬に呼ばれたらどうする?③〜犬と私416〜

昨日の続きです。

お庭にいる犬が、窓や網戸を引っ掻くのをやめてほしいというお悩みでした。

昨日は解決策として、お家に入れてあげたり、柵をして前足が届かないようにするという話を考えてみましたが、これだけでは根本的な解決になっていなかったのですね。

根本的な解決をするには、まず犬がなぜその行動をしているのか?を知るために検証が必要です。

引っ掻いた時に人がそばに行くとどうなるか?離れるとどうなるか?など実際の様子を見ていきます。

その上で、このケースでは「人に来て欲しい」から引っ掻く行動をしている。犬の行動の目的は【人を呼ぶこと】でした。

それが分かれば、次は犬も人も、どちらにとっても良い結果になる方法を考えます。

犬にとっては飼い主さんが来てくれる方法が、たまたま引っ掻くことだっただけで、吠える、噛む、飛ぶ、掘るといった別の行動で訴える可能性もあったわけです。

たまたま、引っ掻いたら来てくれたことが続いて、それを学習した結果、よく窓や網戸を引っ掻いて呼んでいました。

飼い主さんは、窓や網戸を引っ掻かないでいてくれたら良いわけで、犬から来て欲しい!と呼ばれることには問題はありません。

これらを踏まえて、犬には引っ掻く以外の方法で飼い主さんを呼ぶことを教えてあげて、

飼い主さんには、犬との間に決めた約束(犬に教えた行動で呼ばれたら行く、すぐに行けない時は声をかける)を守るようにしました。

教える行動は、窓のところでじっと立ち止まる、オスワリする、伏せをするなど、簡単なもので、すぐにできそうな行動を選びます。

練習の間は、破れそうな網戸は外す、柵をするなども一緒にしておくと、練習しやすいです。

お家の中に入れてあげて、ハウスでの過ごし方として、出たくなったらドアの前で座るを教えてあげても良いですね。

この辺りは、ご家庭の状況と希望によっても変わってきますが、ポイントは人が問題と思っている行動は、犬からしたら問題ではなく、”欲しいものを得るための効果的な方法” になっているということです。

全く同じ欲しかったものを得られるのであれば、他の方法でも犬は切り替えられます。

切り替える方法(犬の行動)は、なるべく簡単にできるものにしておけば、より犬にとってはコストがかからずに欲しいものが得られるわけです。

人に来て欲しいと思っている子に、オスワリをしているときに、見えないところからオヤツを投げてあげたとしても、それは嬉しいかもしれませんが、「人に来て欲しい」という気持ちの部分は叶えられていません。

なんでも褒めてオヤツをあげれば良いというわけではないのも、ここから知ることができますね。

一緒に考えてみましょうシリーズ、一旦ここで終わります。

 

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