望む前に理解しよう~犬と私729~
子犬~シニアまで、どの年齢であってもその時々の気がかりや悩みはあるものですが、子犬の時期ほど、忙しく焦りやすく困り果てることもありませんね。
身も心も日々急成長するのに合わせて、次から次へと出てくる子犬の困った行動に、叱ることを選択してしまうケースがあります。
たとえば、トイレの失敗を叱る、甘噛みにマズルを掴んで叱る、いたずらにお尻を叩く・・・など。
飼い主さんもどう対処したらいいのか分からない、ということで叱っていますが、やはり叱っても上手くいくことはありません。
ハッピーな性格の子犬であれば、遊んでくれている?と思ってますますじゃれていくかもしれません。
反対に、繊細な性格の子犬であれば、噛まなくなった、いたずらしなくなったように見えても、実は怖いからしないだけです。
そのため、見ていない時にいたずらをする、叱らない人には噛む、そして叱る人のことは怖がる、警戒するようになることもあります。
また、繊細な上に口が出やすい子犬であれば、自分の身を守るために本気で咬んでくる、逆上したように見えるかたちになることもままあります。
ここまで追い詰めてしまうと、その後の関係修復は大変です。
噛まないでほしい、大人しくしてほしい、トイレを覚えてほしい、お散歩でゆっくり歩いてほしい・・・
望むのが悪いわけではなくて、先に犬のこと、うちの子のことを理解してあげるように努めましょうとお願いしたいです。
犬だから、噛む、吠える、汚す、トイレはあちこちでする、のが普通です。
子犬であれば、大人しい方が珍しく、起きている間はやんちゃでしょう。
それが普通であると理解を示したうえで、どう対応していこうかな?どう導いたら覚えてもらえるかな?という考えに至れると良いなと思います。
子犬に限らずですが、あまりにも多くのことを早急に求めすぎている場合があります。
犬も人も誰も悪いわけではなくて、ただ成長にまだ時間が必要、覚えるまでに練習の回数が必要。
犬としての当たり前を受け入れてあげる心が必要、飼い主さんの心の余裕が必要。
これらが必要なのだと理解できれば、求めすぎがやわらぎ、飼い主さんの心が楽になるはずです。
可愛い時期の子犬育て、成長してからの犬育ても同様に、楽しめる方が増えますように。