クリッカーを呼び戻しに使わない〜犬と私245〜
クリッカートレーニングをしていると
クリッカーのカチン!という音に
犬がとてもよく反応するようになります。
クリッカーの音=オヤツが出る合図ですから
オスワリなどのして欲しい行動に対して
正解!いいこ!というマークをつける
イメージでカチンと鳴らします。
その音で、今している行動が正解なんだと
犬には分かりやすく伝わります。
クリッカーは行動の後に鳴らします
気を引くために使うのは間違いです
クリッカートレーニングを続けていると
犬がよく考えて行動してくれる様子が見られます。
そして、クリッカーの音が鳴ると
100%食べ物がもらえる約束ですので
クリッカーの音は大好きになります。
オスワリの合図を出す→犬がオスワリをする→
クリッカーを鳴らして、オヤツをあげる
このように、クリッカーは行動の後に鳴らします。
おいでの合図を出す→犬が来てくれる→
クリッカーを鳴らして、オヤツをあげる
犬の行動が変わっても、クリッカーは行動の後です。
このように、犬の行動に対して
正解!を伝えて、その行動を増やしていく為に
使われるのがクリッカーですが
あまりにも【強力な効き目】ゆえに
犬の気を引きたい時や
呼び戻しに使われてしまうことがあります。
たとえば、
窓の外を見てワンワン吠えている時に
クリッカーを鳴らすとどうなるでしょう?
クリッカーの音=オヤツがもらえる!
という大好きな音ですから
吠えるのをやめて飼い主さんの方へ
オヤツをもらいに来てくれそうですね。
なかなか呼び戻しができない時も
カチン!と鳴らすと
飛んで帰ってくるかもしれません。
でも、これらの使い方は間違っているのが
分かりますでしょうか?
窓の外に誰かがいる→外を見て吠える→
クリッカーの音が鳴る、という流れですから
外を見て吠えることを増やしてしまいますね。
おいでと呼ぶ→飼い主さんの元に行かずに、
他のことをする→クリッカーの音が鳴る
という流れですから、おいでと言われた時に
別の行動をすることを増やしてしまいます。
さらに、クリッカーを鳴らしてもオヤツを
あげなかったとしたら?
クリッカーの音=食べ物の約束が
守られなくなってしまうので
クリッカーの音への魅力、効果は
どんどん減ってしまいます。
それでは、望ましい行動を増やしたいときの
本来の使い方をする場面でも
学習の進みは悪くなってしまいます。
私はクリッカーは使っていません!という方も
クリッカーという道具に拘らなくても大丈夫です。
口を鳴らす、YES!と言うなど
その音が聞こえたら
100%食べ物をあげますよ
という約束ができれば
クリッカーと同じ効果を発揮できます。
しかし、使い方には注意が必要ですね。
クリッカーやそれと同じ意味となる音をつくると
トレーニングは犬に分かりやすくなりますのでおすすめです。